繁殖のコツ1(長い足し算はダメ’)

ベタの繁殖は、正直に言って非常に簡単です。
決められた手順をきちんと守れば、8~9割は、狙ったペア、ある程度狙ったタイミングで繁殖させることができます。
だからこそ、ここまで品種改良が進んだのかもしれませんね。

記事タイトルの(長い足し算はダメ)ですが、これはその通りの意味です。
繁殖に不慣れな人ほど、繁殖成功率を上げたい一心で、良かれと思って余計なことをしがちです。

付け足せば付け足すほど成功率が上がるわけもありませんし、また、コストや労力に見合わないようなわずかな効果しか生み出さないものもあります。

基本の骨組みがしっかりしていなければ、いくら肉を付け足したところで崩れてしまいます。
残念ながら、アクアリウム業界の場合、こうしたビギナーを食い物にする商品も氾濫していますので、余計な出費がかさんで、趣味を継続できなくなったり、バカバカしくなってやめてしまう人も少なくありません。


詳細な繁殖方法については、また別の機会にマニュアル化したいと思いますが、当記事では、上記のようなビギナーが陥りやすい失敗、無駄に手をかけてしまいがちな点について、私の独断と偏見でかいつまんで解説したいと思います。



●雄雌のお見合いは必要か?
一定の効果は認められますが、ケースバイケースです。しない方がうまくいくこともあります。
メスの保護という観点では、そこそこの効果があるため、ダメな時の引き際が判断できない、なんて人は迷ったら実施した方がよいでしょう。
ただし、長くとも24時間まで。それ以上はデメリットが勝つ。

●事前の水づくりは必要か?
「ベタに適した水ができている」ということがわかる人であれば意味がある。私は20年以上経ってもよくわからないので、ほとんどの場合、カルキ抜きして温度だけ合わせた水道水を使ってます。

●ブラックウォーターやアルダーシードは必要?
我が家は代々クリアウォーターで繁殖させています。たまに使ってみますが、体感できるような効果はいまのところありません。むしろPHが下がりすぎてしまうことが多く管理がめんどうだというのが正直な感想。
現地では、PHがかなり高い水道水が多いようで、個人輸入した水を検査してみると、ブラックウォーターにも関わらず、PHが7を超えているようなケースがままあります。
こういう環境では、必須かもしれませんね。

●水草は必要?
途中で枯れてしまうくらいのであれば、かえって水質悪化要因となるので、入れない方がいいかもしれませんね。

●巣の補強材は必要?
泡巣作りが上手なオスであれば、補強材なしでも大きく立派な泡巣を作れますが、そうでないオスは、すぐに壊れては補強してを繰り返してかなり忙しそうです。泡巣の強度は、おそらくメスに対するアピール要素にもなっていますし、産卵後、稚魚の世話が忙しくなると、オスは泡巣を補強する暇もないほど忙しくなりますので、迷ったら入れた方が良いです。
アンブレラリーフ、マジックリーフを使用しているのをよく見かけますが、別にあれにこだわる必要もありません。むしろ全浸水すると巣を破壊しながら沈むので、デリケートなオスは食卵してしまいます。
水に浮きさえすれば発泡スチロール片だろうと浮草だろうとあまり気にしないようですので、身近なもので探してみてはいかがでしょう。ただしホテイアオイは、腐ると水を大変汚すので、自信がない場合はやめた方が無難です。

●メスの避難場所は必要?
ないと交尾が早まりますが、メスの死亡リスク、失敗率が高まります。飼育容器次第ですが、これも迷ったら入れた方が良いでしょう。
昔は、ウィローモスの塊をよく使用していましたが、必要なのは、「オスの視線を一時遮る」「メスの体を傷つけない」の2要素だけですので、うぃろーもすである必要もありませんし、最近よく見かけるココナッツシェルターにこだわる必要もありません。
水溶染料や撥水材を使用していないアクリル毛糸を束ねて煮れば沈みますので、再利用を保存性を考えると非常におすすめです。100均で買えますしね。

●稚魚の初期飼料にPSBやバクテリアは必須?
我が家では、生後2週間まで、活ブラインシュリンプのみ(生後1週間までは、孵化後時間経過の浅いベビーブラインシュリンプ)です。
ソルトレイク産のブラインよりも小さいと評判のベトナム産なども使ってみましたが、稚魚の生存率にはっきりとした違いは見受けられませんでした。
ヨークサック(栄養嚢)がついているうちは、どのみち経口摂食しませんし、ヨークサックが吸収されれば、1日以内にベビーブラインを食べます。
これで食べない奴は、結局何やっても餓死するというのが私の見解です。
ただし、発生水温により、稚魚のサイズには差異がでるような感じもありますので、30度を大きく超える水温での孵化はあまり積極的に行わない方が良いかもしれません。

●人工飼料ではダメ?
上記ブライン期は、動かない餌にはほとんど興味を示しません。ごく限られた稚魚が餌付くこともありますが、大抵は、餌と認識することなくそのまま餓死します。
逆にこの時期を健康かつ順調に乗り切れば、人工飼料にもほぼ確実に移行させることができます。しばらくは併用、さらに可能なら冷凍ミジンコを使用するのが比較的実施が容易でかつ確実です。

●ろ過は必要?
はっきりとした原因は不明ですが、無ろ過かつ過密飼育をすると、なぜかメスばかりになり、かつベリースライダーの発生率が大きく上がります。雌雄の偏りやベリースライダーは、長期間のブライン単食などほかの要素でも大量発生することがありますが、この方法をとると、かなりの再現率があります。
ただし、産卵前から稚魚の親離れまでの間、オスは絶えず泡巣を補強しようとし続けるので、この期間は水流によるオスの負担を減らすため、止めた方が無難です。ただし、水質とはトレードオフ。
稚魚も水流には弱く、かつフィルターにも吸い込まれる恐れがあるので、スポンジフィルターなどを使用するか、外掛けフィルターに目が細かいストレーナースポンジを装着し、吐水口から水面までフィルターマットを垂らすなどして、水流を極力抑えてやる必要があります。
スポンジフィルターは、大規模な飼育環境では、エアー分岐のみで余計な電源が増えないというメリットがありますが、小規模な環境だとマストというわけではありません。
稚魚水槽は、水替えに耐えるまでにドロドロになりがちですから、下手に生物ろ過に頼るよりは、割り切って吸着ろ過などでも多分大差ありません。

●保温は必要?
成魚だから不要というわけではありませんが、稚魚は水温の変化にかなり弱く、病気になりやすいため、夏場でもヒーターを使用する位の気持ちが必要です。水温変化からのコショウ病は、稚魚死因のベスト3におそらく入ります。



長くなったので、この辺でいったん切りたいと思います。


1 件のコメント :

  1. 続きが気になります(汗)暇な時に続きをお願いします(笑)

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